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00 : 水彩塗り編

「水彩塗り」とは、ぼかしをきかせた塗りで、濃淡があるようなかんじらしいです。
透明感のある仕上がりになるらしいです。
調べたら、ペインター等の水彩ツールで塗った塗り方と、アナログの水彩絵の具のような塗り方の2種類が該当するとか。

今回の工程ではAzPainter1でもAzPainter2でもどちらでも変わりがありませんが、 若干AzP2のほうがやりやすいかもしれません。
画像は特に注釈がなければ、全てAzPainter2のものです。

【今回の使用ブラシツール】
「水彩」ツールを中心に、細かい調整に「ペン2」(AzP1だと「アンチエイリアスペン」)や 「ブラシ」などを使います。
AzP1は筆圧感知がない分、濃淡がつけにくいです。


水彩ツールを使う
ひたすら塗る
だいたいの塗り完了
水彩風加工
線画加工
完成

01 : 水彩ツールを使う

パーツ分けまで済んだデータを用意します。

下地を白に塗りつぶす
パーツの下地を全て白色にします。

アナログの透明水彩絵の具は、紙の白色を残すように塗っていくので、 同じように塗っていこうと思います。

パレット
パレットはギャルゲ塗り編で使った色を流用します。

一番薄いベース色に使った色は今回使わず、いきなり影に使った色で塗っています。

追加した色は、透明水彩絵の具の何も混ぜていない色を想定した原色っぽい色にしてみました。

水彩ツールについて
水彩ツール

水彩ツールは同じレイヤーにある、先に塗られていた色と、新しく塗った色とを「混色」 させる性質があります。
塗ると下にある色と混ざって別の色になります。

塗る場所に半透明、もしくは透明の部分があると、かなり白い色が描画色に混ざります。
これはAzPainterの仕様のようです。
私は白い色が混ざらないように、パーツを作成する時に鉛筆ツールを使っています。

AzPainter1にはなかった「水の量」という設定が追加されました。
「A」が一番少なく、そこから「D」になるにつれて水分量が多くなるというものです。
色を薄く乗せたい時は「D」に近い設定、濃く乗せたいときは「A」に近い設定という使い分けになります。

また、水の量を変更せずに筆圧感知だけでグラデーションをつけようとすると色が汚くなってしまうので、 水の量や濃度や使う色を調節してグラデーションさせるようにしたほうがいいかもしれません。

左の「最小S」は「最小サイズ」の事、「最小A」は「最小濃度」の事です。

塗り
白くしたレイヤーに「水彩」ツールで色をのせていきます。

わざと濃淡や塗りムラを作っています。
のせる色は淡い色でもいいのですが、私がアナログの透明水彩で塗るときは かなり濃い色を使うので同じように濃い色で塗っています。

今回はブラシにテクスチャは使っていませんが、水彩風テクスチャがある方は それを使ったりテクスチャの模様を塗りつぶしたりとしていくと、 もっとそれらしくなるかもしれません。

新規レイヤー
ムラムラしながらムラをある程度塗ったら上に新規レイヤーを作ります。

新規レイヤー
新規レイヤーに全く別の色で影を塗ります。

乗算モードに
影のレイヤーを「乗算」モードにします。

影は乗算
乗算で別の色の影を乗せると、透明水彩っぽい塗り重ねになります。

必要に応じて透明度をいじります。

02 : ひたすら塗る

塗る
同じように下地の色を塗る→影に別の色を乗せる という作業を繰り返していきます。

塗る
どんなパーツも1色で塗るより、別の色を混ぜたほうがそれらしく見えるようです。

はみだした部分は消します。

塗る
そんな作業を繰り返しながら塗り広げていきます。

わざとはみだし部分を作ったり、塗りすぎたところを修正するのに 線画の上に別レイヤーを作って、白色で修正(ホワイト)を入れたりすると、それっぽくなるかも。
ハイライトもホワイトでいれます。

03 : だいたいの塗り完了

だいたいできてきました
塗りがだいたいできてきました。

下地レイヤー
下地レイヤーの状態です。

影用レイヤー
影用のレイヤーの状態(わかりやすいように通常モードです)。

肌と目と髪はレイヤーの統合をしてしまったので、統合前の状態は残っていませんでした。

今の時点での全体図
現時点での全体図です。クリックで原寸サイズ表示。

04 : 水彩風加工

せっかくCGなのでちょっと加工しようと思います。
今回はAzP非公式wikiのアプロダにあった、透明水彩風加工の仕方をお借りしました。

塗りのレイヤーを全て統合したあと、コピーを作ります。

線画抽出

そのコピーレイヤーに「フィルタ」→「線画抽出」→「Sobel」をかけます。

ネガポジ反転

黒くなるので「フィルタ」→「カラー」→「ネガポジ反転」をかけます。

乗算モード

「乗算」モードに変更します。

透明度をいじる

透明度を絵に合わせておとすと、さらに塗りムラがついたような塗りになりました。

コレをさらに「拡散」を6でかけたあとに「メディアン」か「油彩風」で加工してもいいそうです。

「油彩風」

「油彩風」で加工するこちにしました。「フィルタ」→「油彩風」を選びます。

「油彩風」

お好みでどのくらいかけるか選びます。「3」でかけることにします。

「油彩風」
こんなかんじになりました。

油彩風やメディアンをかけると、はみだしたりする部分が大きくなるので、気になる部分があったら 手動で修正したほうがいいかもしれません。

05 : 線画加工

RGB補正
線画をRGB補正で赤っぽくしました。

ところで私の線画は太くて濃いので、白を基調としている水彩塗りだとちょっときつくなります。
これは透明水彩風塗り用の線画ではないので特に。(普段は線画も塗りに合わせて少し変えています)

というわけで線画をもうちょい目立たなくさせるために、 AzP非公式WIkiにあった線画加工のページ を参考にさらにいじってみました。

加工用レイヤーを作る

加工する為に線画の周りは白で塗りつぶされたレイヤーを作ります。

アンチエイリアシング

「アンチエイリアシング」をデフォルト設定でかけます。

コピー

レイヤーをコピー(複製)します。

ハードライトモードに

コピーしたレイヤーを「ハードライト」モードに変更します。

レンズぼかし

「フィルタ」→「ぼかし」→「レンズぼかし」をデフォルト状態でかけます。

メディアン

「フィルタ」→「メディアン」を選びます。

メディアン

「7×7」でかけます。

ガンマ値

ガンマ値を「0.50」に下げます。

レベル補正

「フィルタ」→「カラー」→「レベル補正」を選んで補正をかけます。
「△」の位置をいじって好みの状態にします。

統合

コピー元に統合します。

「乗算」モードに

「乗算」モードに変更します。

こんなかんじ
こんなかんじになりました。

メガネのレイヤーも同じ手順で加工してあります。

個人的にはこんなかんじでOKなので、加工はここまでにしようと思います。

06 : 完成

レイヤー構成
加工終了時にレイヤー構成はこんなかんじです。

加工済み完了
全体図です。クリックで原寸サイズ表示。

http://etc.bake-neko.net/ * Et cetera * 2010.01.01 -